木材の長所を活かす防火技術開発


木材の厚さを利用した防耐火技術
木材は水分を含む、燃えにくい可燃物です。そのため、厚く、太く使うと、なかなか断面が減らず、残った断面で延焼や倒壊を抑制することができます。
たとえば、厚さ30㎜以上の木材の野地板と厚さ45㎜以上の木材の面戸板を用いることにより、45分準耐火構造(H12建設省告示第1358号)となります。
また、厚さ90㎜以上の木材のカーテンウォール(帳壁)は、1時間準耐火構造(R1国交省告示第195号)となります。
このように厚い木材を使って、準耐火構造は容易であり、告示に位置づけのない仕様については個別の大臣認定を取得することが可能です。


木材の太さを利用した防耐火技術
太い木材は、表面が燃えていても、内部へはなかなか燃え進みません。このゆっくりと、同じ速度で燃え進む(約1㎜/分)ことを利用した「燃えしろ設計」が、準耐火構造に位置づけられています。
このように、太い木材をがゆっくり燃えることを利用した300㎜角を超える大断面の柱・はりを用いて、4階建ての建物を設計することが可能となっています。
日本の山に植林されたスギ・ヒノキが大径木になってきたこの時代だからこそ、つくることができる木造建築物と言えるでしょう。


伝統的な素材を現代の技術と融合
伝統的な建築物に使われてきた、壁に用いる土やしっくいは、木材だけでは燃え拡がる課題を克服するために、先人が考えた防火材料でした。それらを現代の技術と融合させて、新しい素材として使うことができます。
土塗壁は厚さ40㎜以上、木ずり漆喰は厚さ20㎜以上を両面塗りにすることにより、防火構造や準耐火構造となります。今一度、素材の良さを見直し、防火性能や調湿性能を見える化して、木造建築物に活用していきましょう。